寒いけど、お天気の良い日曜でしたね。皆様よい休日を過ごされましたでしょうか。
私は見ごろを迎えつつある、梅見に出掛けてみました。
梅は見た目も愛らしくきれいですが、香りが本当に素晴らしいですね。歩いていると胸いっぱいに梅の香りが広がって、なんとも癒しの空間でした。この上品で和を感じる芳香はなんなんだ。感動する。
梅は和歌でも香りを詠まれることが多く、梅園を歩いているともう紀貫之の和歌を思い出さずにはいられませんでした。
人はいさ 心も知らず ふるさとは
花ぞ昔の 香ににほひける (百人一首35番・紀貫之作)
≪ボブ太郎ゆるっと現代語訳≫
人の心はさあどうでしょうね。。昔なじみの場所で、梅の花は昔と同じように香っていることだなぁ。
梅なんて一言も書いてないじゃん!ですが、和歌で「香」る花といえば梅なんですね。受験生の皆さん覚えておきましょ。
この和歌自体はとある宿の亭主との会話の中での粋な返し(対話中に和歌で返すってどんだけ高尚なんだよ)らしいですが、人の心がうつろいやすい一方、場所だけが昔と変わらずそこにあるという切なさや郷愁を感じる素敵な和歌だなぁと、百人一首の中でも好きな作品です。音もきれいですよね。
白梅がぶりんぶりん咲いていると、淡雪のようで素敵です。この梅の樹皮の乾いたごつごつした感じがさぁ、お花の可憐さを引き立てるのよね。
私のふるさとにも梅の名所があって。梅を見ていると少しだけホームシックになりました。そうかぁ、だから紀貫之の歌も思い出すんだな。
春の訪れをいち早く教えてくれる梅の花。東京の平野部で7分咲きのようなので、まだ間に合いそうです。ぜひ皆さんもお近くの梅園にお出かけしてみてはいかがでしょう。
梅のあとは辛夷や木蓮が楽しみ。その時期は近所でメジロちゃんに会えるんです!季節のめぐりは楽しいですね~。
しかし花見ながらj-popとかじゃなくて和歌を思い浮かべるって大丈夫なんだろうか…