ボブ太郎の余暇とひとりごと

女子ウケしない、旅とか趣味とか。

今さらすぎる映画感想「8mile」

いま若いころに観たけどちゃんと理解できていなさそうな映画を見直そうキャンペーンをやっている。※完全ひとり遊び

 

先日は「8mile」を観た。そう、Lose Yourselfのあれです。

素朴な田舎娘はこれで初めて知ったよね。フリースタイル・ラップバトルっちゅうカルチャーを。日本の特にヒップホップが好きじゃない人たちが初めてエミネムの音楽に触れたのもこの映画なんじゃないだろうか。

エミネムの半自伝的映画で、舞台は1995年のデトロイトエミネムが注目され始めたのは1997年ごろ。この映画は2002年制作なので、爆発的なヒットを果たしたことがわかる。(売れ始めてから5年で映画が公開なんて!)

 

昔見たときはヒロインのブリタニーマーフィが可愛すぎて、なぜか二人の恋愛的な関係性に気が持ってかれていたけども。

主人公ジミー、ビンゴが好きで男への依存心が強い無職の母親と幼い妹とトレイラー暮らし。そこには同じく無職でアル中の母親の恋人も寄生している。(しかもこいつジミーのハイスクールの上級生らしい、ママ!)彼らの暮らすのは白人富裕層エリアと8mileロードを隔てた黒人貧困層のエリア。このエリアに暮らす白人は悲惨だ。黒人たちのコミュニティからははじかれ、居場所がない。ジミーも得意の素晴らしいラップのスキルを持っているのに、黒人が中心のラップカルチャーの中でなかなか才を発揮できていなかった。

貧しいうえに居場所がないってどれだけ精神的に追い詰められるだろうか。

そして仕事も子育てもせず、酒と男に依存する母親よ。ビンゴってもうパチンコみたいなもんだしさ。このトレーラーハウスがだんだん木造アパートの四畳半に見えてくるよ。(そう、ウシジマくんの債務者が住んでいるようなところである)貧困世帯って、どこの国も恐ろしく似ているものだな。

またジミーも含めて街の不良たち。リンチもあるし、ちょっとした小競り合いで銃を持ち出すやつもいる。彼らの命が軽いわけではないが、なんて「死」が身近な生活なんだろう。

 

常に神経が逆立つ余裕のなさ、緊張感、暗鬱な街、先の見えない貧困に、日々を重ねていく彼らがとても痛ましく感じた。ラストで見せたジミーのフリースタイルは、怒りに満ちてまさに人生と世の中へのフ〇〇クであり、消えてしまいそうな自分の存在をシェルターの底から叫び訴えていた。

 

ということで、これ映画としてもすごく面白いです。貧しい少年のサクセスストーリー、みんな好きでしょ?

あぁ、瞳が零れ落ちそうなブリタニーマーフィ、可愛くて大好きだったな。ご冥福をお祈りしています。